2019年10月31日の夜、香川県高松市の中心部でイノシシ1頭が出没し、約1時間の間に次々と車がイノシシを轢くという事故が起こりました。
人間側には怪我人はおらず、イノシシは事故の衝撃から死んでしまったそうです。
体長は約1.1メートル、体重50キロのオスのイノシシだったそうで、9月以降からイノシシの出没が確認されており、5人が怪我をするなど問題となっていました。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191101-00010006-ksbv-l37
車を運転中に中型・大型野生動物と事故を起こしたら?
一般道で野生動物を轢いて死亡させる事故を「ロードキル」と言いますが、元々野生動物が出没しやすい地域では黄色地に黒いマークで野生動物の飛び出しの注意を呼びかける標識が立っています。
この標識が出ている道路では時間帯に関係なく動物の飛び出しに注意をしなければいけません。
もし野生動物と衝突があった場合は事故の発生を警察に知らせ、周辺のガードレールや後続車などの被害が無いかを同時に伝えましょう。
「動物を轢いたぐらいで警察を呼ぶの?」と大げさに感じる人もいるかも知れませんが、鹿やイノシシ、クマほどの大きさの動物になると車が大きく損傷を受けたり、ドライバーや同乗者が怪我をすることも十分に考えられます。
任意保険に加入している場合は警察が発行する事故証明がなければ対応をしてもらえないので、破損や怪我人が出た場合は必ず警察を呼びましょう。
動物との事故は単独事故扱いとなり、自賠責保険は物損対象外のため車両保険
を使うことになります。
ちなみに、高速道路上では急ハンドルをとるのは大変危険なため、そのまま直進をさざるを得ません。
また、継続車に注意を呼びかけるためにハザードを点灯させたり、可能な限り死骸を路肩へ移動させるなどの対処も行う必要があります。
動物との事故は誰にでも起こりうるケースなので、対応をしっかり覚えておきましょう。
動物が生きていた場合は病院代がかかる!?
自分が轢いてしまった動物が生きていた場合、どのように対応すれば良いのでしょうか?
まずは二次被害を出さないためにも動物を道路脇へ移動させ保護する必要があります。
といっても、野生動物は衛生面や安全面を考えて素手では絶対に触らず、タオルなどで保護をしましょう。
動かせないほどの大きな動物や、暴れて保護が出来ない場合は動物病院や保健所などの保護施設に連絡をして病院まで運んでもらいます。
この時にかかる費用はドライバー側の自己負担になるのですが、野生動物の無償治療を行っている動物病院であれば治療代金はかかりません。
また、万が一高速道路上で衝突事故があった場合は道路緊急ダイヤルの「#9910」へ電話をしましょう。
「動物の治療費を自己負担するのは納得がいかない」と思うかもしれませんが、ペット意外の野生動物の場合は任意保険であっても保険範囲の適応外となります。
ただし、この事故によって歩行者の怪我人や物損などがあった場合は保険が効く事が多いので、念の為に事故証明を出してもらうほうが得策です。
修理代金や怪我人の治療費、物損の賠償金の額と自分の等級を比較し、保険を使って負担をしてもらうかを検討しましょう。
まとめ
動物の道路飛び出しは思っているよりも衝撃があり、運転手や同乗者の怪我や車の破損などは覚悟しておかなければいけません。
特に高速道路状での急ブレーキや急ハンドルは危険なためそのまま直進しなければいけないため大きな事故になることも。
飛び出してくる動物を未然に防ぐことは難しいですが、動物の多発地域では看板や標識、電光掲示板の注意を確認しながら運転を心がけましょう。