ダブル連結トラックは運送業界の救世主となるのか

日々の物流を支える運送業界は、慢性的なドライバー不足に陥っています。しかも、その影響が今後ますます深刻化していくのは確実とされています。その状況を打開するべく計画されているのが、ダブル連結トラックの本格導入です。

電車のように連結した状態が特徴

ダブル連結トラックとは、通常の外観と同等の大型トラックの後部に、荷物積載専用の箱型ボディを載せたトレーラーを連結したものです。つまり、大型トラック(牽引車)により牽引されるトレーラー(被牽引車)という扱いになります。そのため、ダブル連結トラックを公道で運転するには牽引免許が必要となります。

ダブル連結トラックの全長規制緩和の動き

規制緩和による本格導入が検討されている全長25メートルのダブル連結トラックですと、全長12メートルの大型トラックの荷台部分の箱型ボディと同等のものを後部トレーラー部分に搭載できます。そのため、実質的に2倍の積載が可能となるほか、荷台寸法の共通化により、現場での荷物積載計画やオペレーションの面で利便性向上が図られるメリットがあります。

ドライバー1名で輸送力2倍を実現するメリット

冒頭にも挙げた通り、運送業界は慢性的なドライバー不足に陥っており、今後もネット通販の利用が伸びていくと予想される状況のため、さらなるドライバー不足を招くことが懸念されています。そのような状況下でも輸送力を確保し、さらには、従来のトラックでは2名必要だった輸送力を1名でまかなえるということになれば、人件費の抑制にもつながるということで、運送業界(の経営者)にとっては一石二鳥というわけです。

ダブル連結トラックのデメリット

一方で、安全面を懸念する声があります。運送業界においては、荷主からの輸送費用削減圧力が問題視されているほか、トラックドライバーの長時間労働かつ低賃金が常態化しています。また、高速道路を使った深夜の長距離輸送など、疲労が蓄積しやすい過酷な条件で大型トラックを運転しているところに、シビアな車幅感覚をはじめとする極めて高い運転技術が求められるダブル連結トラックを導入すれば、交通事故増加につながりかねないのではないかという意見もあります。

国主導によるダブル連結トラックの実証実験が継続中

ダブル連結トラックのメリット・デメリットを実際に見極め、本格的な規制緩和に踏み切るかを判断するための実証実験が2016年から行われ、現在も継続中です。今後の動向に注目しましょう。

画像出典:国土交通省中部地方整備局

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