2019年7月30日、夫(38)を車のボンネットに乗せたまま、約4kmに渡って走行して振り落としたとして、新婚3週間の妻(37)が殺人未遂容疑で逮捕されました。
車から転落した夫は、頭の骨を折る重傷を負ってしまいました。
警察によると、女性は夫をボンネットに乗せたまま走行し、携帯電話で「夫がしがみついているので助けてください」と警察に通報。
取り調べでは男性は普段から暴力を振るっていたとの理由もあり「夫が怖くて逃げたところ、ボンネットに乗ってきた」などと供述しているとのことです。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20190731-00000010-jnn-soci
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引きずりに気付いた場合はどうする?
引きずり事故やボンネットに人がしがみついている状況…今回の事故は夫婦喧嘩によるものでしたが、私たちの生活でも充分にあり得ることです。
例えば、ドライバー同士の喧嘩や最近問題になっている「煽り運転」などでトラブルとなり、恐怖を感じてそのまま走行というケース。
このような場合であっても、車が急発進したりボンネットにしがみついた状態での走行は、人身事故の扱いの管轄から外れて殺人未遂事件に発展してしまいます。
そのため、相手が車にしがみついていることに気付いた時点で停車し、警察や消防に通報や連絡をすることが大切です。
怪我を負っている場合は救急車を要請し、事故処理やトラブルの仲介に入ってもらうために必ず警察を呼びましょう。
「怖かったから発進」ではこちらが加害者に?!
この事件(事故)では、女性が恐怖を感じて車に逃げ込んだまでは良かったのですが、
相手がボンネットにしがみついていたり、車の発進を妨げようと前方に立っている場合に車を動かすことは「未必の故意」が適応されて「殺人罪」に切り替わります。
この未必の故意とは、殺意がない場合であっても相手が死亡する可能性がある危険行為を行った場合に適応されることを指します。
車体に人を載せた状態は危険行為と分かっているにもかかわらず車を発進させてしまうのは犯罪行為となってしまうため、絶対にやめましょう。
ちなみに、唯一釈明の余地があるパターンは、トラブル相手がバールやハンマーなど武器になり得るもので車を破壊し、危害を加えようとしている場合。
正当防衛の範囲内と認められる場合は罪が軽くなることもあるので、写真や動画などで撮影しておくことで裁判での証拠になります。
まとめ
トラブルなどで車に逃げ込み、相手から迫られると怖くなってしまう気持ちも分かりますが、
そのまま車を発進させてしまうと相手に怪我を負わせる人身事故として処理されず、殺人や殺人未遂で逮捕されてしまいます。
煽り運転やクレーマーなどで車が絡むトラブルに巻き込まれても、内側からロックさえかけておけば工具でこじ開けられない限りは危害を加えられる心配はありません。
車が凶器になることをきちんと理解して冷静になり、警察にトラブルの仲裁に入ってもらいましょう。